短期療法の前提は人間の多様性にある。正常なモデルや完全なモデルなるものを想定していない。治そうとするよりは活かそうという姿勢で心理療法が進んで行く。
正常なモデルや完全なモデルをセラピストを強く持つと、人の欠落した部分ばかりに目が行くようになる。
人の欠落した部分ばかり見る時、カール・ロジャーズ (Carl Rogers)が述べた「無条件の肯定的関心」をクライアントに示すことは困難になるであろう。
短期療法は症状や問題を正そうとするよりも。活かそうという姿勢から始まる。それが例外やリフレーミングにつながるのである。
「短期療法のためのヒント47」
若島孔文著 遠見書房 より
キャリアカウンセラーがブリーフセラピーを活用する時に大事だなと思うポイントを抜き出しています。
キャリアカウンセラーとしては、経験代謝を念頭に置きながら、見立と言う形でセラピスト主導でクライアントの解決の行き先を目指すより、クライアントが語る主訴やそれに基づいた解決の方向性を示す言葉を拾ってゆくことを大切にしたいと思います。