· 

就職活動解禁

就職活動が解禁になった時点で、既に内定出てほぼ就職活動が終了に近いという報道が出ている。今に始まったことではなく、40年以上前からずっとそうだ。記事によると、現時点で残った学生は質問も稚拙で良い人材は多くないとの解説だ。

確かに学生側は企業に言われるままに活動する面があるので仕方がない面もあるが、この解説で行くと良い人材とは「ルールがあろうとも抜け目なく抜け駆けし、情報を収集しそつなく立ち回り、目ざとく人を差し置いてでも目標を獲得する」という趣旨になってしまう。また、学生に人気の企業側も、「ルールよりも自社利益、他もやるのであれば、自社の為に他社よりも抜け駆けた方が良い」というのが考え方ベースになってしまっているようにに思える。

もちろん自由市場の中で不完全なルールで拘束するという基本的な問題はあるわけだが、現在のいわゆる優良人気企業は、「社会ルールより自社さえ良ければという企業に、社会ルール無視でもそつなく立ち回る事が出来る社員が集まっている」ことになる。

一方で企業不祥事は最近よく問題にされている。しかし、社会人の就職という「起点」からルール無視している企業と人が集まっているのだから、なんとなく起こってしまっても当然のようにも感じる。

しかし、就職ルールをしっかりと守り、企業に純朴な基礎的な質問しかしないような社員の可能性を、もっとみるべきでないか?などと個人的には思ってしまう。案外、そういう人材はCSRをしっかりと企業で体現できる良い人材かもしれない。

少なくともキャリアコンサルタントとしては、そのあたりも含めてしっかりとサポートしてゆきたいと感じている。